« GET WILDが名曲すぎる件 | トップページ | ボジョレー解禁 »

発想の勝利―直筆本シリーズ

『直筆で読む「坊ちゃん」』という集英社新書の本をご存知でしょうか。これは夏目漱石の直筆原稿を直しなども含めてそのまま写真版で収録したものです。私が最初に本屋でこの本を見つけたときは、非常にユニークな着想に興味を惹かれたものの、直筆原稿とあっては決して読みやすいものでもなく、現状ではまだ漱石文学を理解できていないと自認していたので購入するまでには至りませんでした。

そのときは「これを買うのは余程の漱石マニアぐらいなものだろう」と考え、あまり一般受けはしないのではないかと思っていたのですが、世相を読むのが下手な私はこの件でもまた誤ってしまったようです。というのも、今日本屋に行ってみたら新刊コーナーにその第二弾(?)として太宰治の『人間失格』だか何だかの直筆本が平積みされていたのです。初めから続編を出版するのを決めていたのだとしても、あまりに採算がとれないようであれば、視聴率の取れないドラマと同じく、途中でその企画は打ち切られてしまうもの。今回の企画は最低でも出版社の予想していた程度には、そしておそらくはそれ以上に大きな成功を収められたのでしょう。

このシリーズが今後も続いていくとしたら、どんな作家が登場するでしょうか。私の予想では、初めは古典中の古典、鴎外や志賀直哉や三島由紀夫、また時流から言って蟹工船などが採り上げられ、それらが当たれば、現代文学へと移行していくような気がします。しかし、出版社としては残念なことに、最近の原稿は全てワードで提出されるものなので、出せば必ず売れそうな東野圭吾さんの直筆本などは出版できそうにありません。

こういった本は純粋に読むためというよりも、資料的な価値を置いたり、作者のファンであったりといった理由で購入するのが大半なんでしょう。その意味では、直筆原稿が日本語である必要すらないように思えてきます。英語が全く読めなくても、シェイクスピアの直筆原稿本を欲しがる方は沢山いることでしょう(そられのうちどれだけが現存しているのか知りませんが)。このシリーズが今後も続いていくなら、是非日本語の本だけでなく一冊ぐらいは、海外作品の直筆本も出版して欲しいと思いますね。

↑いつもありがとうございます。応援して下さると嬉しいです。

|

« GET WILDが名曲すぎる件 | トップページ | ボジョレー解禁 »

「読書」カテゴリの記事

コメント

じゃあ僕は読書くんの自伝的、

『私は大学生活板の固定だった』
を期待してますねw

本書前書きより
2ちゃんねるの魅力に屈することがどんなにたやすいことか、
そして多額の債務放棄者(ひろゆき)に仕えていたという自覚を持っていきてゆくことがどんなにくるしいことか。

投稿: ghg | 2008年11月18日 (火) 17時45分

じゃあ僕は読書くんの自伝、

『私は大学生活板の固定だった』
を期待してますねw

本書前書きより
2ちゃんねるの魅力に屈することがどんなにたやすいことか、
そして多額の債務放棄者(ひろゆき)に仕えていたという自覚を持っていきてゆくことがどんなにくるしいことか。

投稿: ghg | 2008年11月18日 (火) 17時45分

「ぼっちちゃん」は正式なタイトルとしても使えそうw
自伝書くとしたら何かしらの「強み」の要素を持ちたい。
「いない歴年齢30歳職歴なしニート」プラス何かのようなw

投稿: 読書くん | 2008年11月20日 (木) 20時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« GET WILDが名曲すぎる件 | トップページ | ボジョレー解禁 »